ポピュリスト、民族主義者でない限り、朝鮮とか中国といった隣国を大元として古代日本の源流を求めていくのは、当然の科学である。そこに、現在のその国が好きだとか嫌いだとはあってはならない。
人類はアフリカで生まれ、中東を経て拡散し、10万年前に中国、6万年真に朝鮮半島を経て、3万年前に列島に先史時代人が登場する。西から東へと人類が動いた。その大きな流れの中で、日本はアジア最後の到達地だったわけである。一番遅れて、しかしだからこそ、淘汰された最新の洗練がわが国には到達できた。
その流れの前で、たとえ筆者が両国に対して、現代的に、好ましくない気持ちがあるとしても、研究する際に、それは捨てて考えるのが当たり前である。
科学がイズムに偏れば、必ずそこには争いが起きる。超越してこそ平和は訪れる。