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ソメイヨシノは消滅する  すでに9年前に苗木販売中止


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放送大学の早咲きのソメイヨシノのつぼみ





いよいよ花見シーズンだというのにいきなり水をさすような話で恐縮だが、日本花の会HPによると、長くサクラの代表で、日本人が最も愛してきたソメイヨシノの苗木の販売が、病害虫予防のために中止になっているというショッキングな情報が掲載されていた。





■■ソメイヨシノの配布・販売取り止めのお知らせ
ソメイヨシノは日本人に最も親しまれている桜ですが、“てんぐ巣病”に罹りやすいことが知られています。 この病気に罹った枝は そのまま放置しておくと徐々に蔓延し、花が咲かなくなり、やがて枯れてしまいます。

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てんぐ巣病にかかったサクラ

また、“てんぐ巣病”は伝染性の病気であるため、ソメイヨシノを継続して 配布することがこの病気が拡大につながることを懸念し、日本花の会では 平成17年度からソメイヨシノの配布を中止していました。

これまでは、根強いソメイヨシノの人気に応えるため、植栽地で定期的な管理を実施し、 責任を持って“てんぐ巣病”の対策がおこなえる場所に対しては 販売という形で対応してきましたが、H21年度からソメイヨシノの苗木の販売を中止することになりました。


●2012年に日本で初めて侵入が確認されたクビアカツヤカミキリが現在もその分布を拡げていることが懸念されています。

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クビアカツヤカミキリによって加害されたサクラは枯れてしまう可能性もあり、これ以上生息地が拡大しないように早期の撲滅が求められる病害虫です。


●【対策】
クビアカツヤカミキリについて
近年、サクラの枝に形成されているコブ(写真は‘染井吉野’)がよく観察されています。
このコブについて、まだ詳しいことはわかっていませんが、 日本花の会では第二のてんぐ巣病になる可能性があるとして現在調査中です。


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ソメイヨシノの花弁
http://www.rikei-plus.com/article/16



●今後はソメイヨシノに代わって【ジンダイアケボノ】が販売の中心になる


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ジンダイアケボノの花弁・ソメイよりやや赤く、やや小ぶり
http://jahlove.jp/sakura/588.html


日本花の会ではソメイヨシノに変わる品種として、花や開花時期が類似するジンダイアケボノを推奨しています。ジンダイアケボノは、神代植物公園で発見されたサクラです。 もともと米国から日本に導入した‘アメリカ(米国名:アケボノ)’として育てられていましたが、‘アメリカ’とは形態が異なることが判明し、 ジンダイアケボノと名づけられました。その形態から見て米国本土のサクラ属の野生種との雑種とは考え難く、日本から米国に渡った日本のサクラ同士の雑種と考えられます 。
以上日本花の会HPより抜粋 http://www.hananokai.or.jp/sakura/sakuramihonen-topic/





こちらのサイトでもソメイヨシノが終わってしまうかと懸念している。
https://plaza.rakuten.co.jp/tontondoor123/diary/201504010000/
「石川県白山市や宮城県南三陸町には苗木が植樹。
 国立市にあるさくら通りでは植樹後半世紀経ち、
倒木の危険性がある為、2023年度をメドに
 すべての【ソメイヨシノ】を【ジンダイアケボノ】にする計画
があるそうだ。
 横浜市にある西柴の桜並木は既に
【ソメイヨシノ】が【ジンダイアケボノ】になっている
。」





とのことだ。この記事は2015年にすでにそう書いている。いずれにせよ全国ですでにソメイヨシノをあきらめてジンダイアケボノへの植え替えが進んでいるのだ。


また、気象関係者からも、今朝7時台の「NHKニュースおはよう日本」で、今後の温暖化次第では、冷え込みで開花する(休眠打破)ソメイヨシノが冷え込み不足で地域的に咲かなくなることを危惧していた。

サイトではこちらに詳しい。
●100年後にはまったく咲かなくなるソメイヨシノ?





ジンダイアケボノへの切り替わり前(10年前)までは、花の会でもかなりの数量の苗を拡販していたわけだから、今すぐにソメイヨシノが消滅することはないが、温暖化での開花止めや病害虫に弱いこと、あるいは以前から言われて久しい樹寿命の短さ(5、60年ほど)などから、近い将来、日本のサクラと言えばジンダイアケボノと大転換している可能性が高いことがはっきりした。それが今後行政指導で全国的に強制的に切り替わるのはまず間違いないだろう。

とは言え、ソメイヨシノとジンダイアケボノには見た目の違いがほとんどなく、やや小ぶりなだけの花姿。よくよく見るとやや赤みが強く、花びらは赤から白へグラデーションしているというくらいだと言う。そもそもソメイヨシノの苗木はヤマザクラに挿し木するクローンなので、なかなか一般では手に入りにくいものだった。つまり染井は特殊な一代樹木。筆者も、かんたんに大きくなるソメイヨシノをそろそろ庭に植えたいと思い検索してみて、はじめて販売中止を知ったわけである。なぜ今植えたくなったかと言うと、そりゃあ「今西行」を気取ってサクラの下で死ぬのが夢だし、いずれ外を歩けなくなったらすぐそばにサクラがあったらと思ったからだ。

毎年、今年のようにいきなり開花するような気候が続けば、ソメイヨシノはついには咲かなくなってしまう品種。だったらまあ、ジンダイアケボノに早く慣れ親しんでおくほうが得策かも。

なお、各地により昨今、サクラの開花にばらつきがではじめているとも言う。つまり寒いところと暖かいところの気温格差が以前より明確になってきているわけだろう。確かに季節の切り替わりも激しくなっているし、気象天候もいよいよ激しくなっている。東日本では豪雪と猛吹雪がますます増え、西日本では逆に大雨や乾燥が増える。季節のめりはりが、四季や地域で大きくなっているのだ。四季がなくなり、地域差がはっきいり出るようになった。そうなれば、いずれサクラも地域によって違う独自の品種を作らざるを得なくなり、日本全国がサクラ=ソメイヨシノだったイメージも変わっていくだろう。よく考えれば個性化の時代になってゆくことだろう。




あなたが今ながめているサクラ、本当にソメイヨシノですか?もう切り替わったサクラじゃあありませんか?!違いがわかりますか?わからないほどならサクラの切り替わりは意外にスムーズに行われてゆくことでしょう。



しかし、それでもサクラの花色はソメイヨシノはかない薄紅(うすくれない)を守ってほしいものである。はかなさこそがサクラの命なのだから。


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