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纒向遺跡でイヌ骨格出土していた・頭部はなし?答えはひとつ

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「纒向遺跡(奈良県桜井市)で大量に発掘された桃の種(写真)について、放射性炭素年代測定をした結果、西暦135〜230年のものとみられることが判明した=同市教育委員会提供 」
5月14日BOGLOBEニュースhttps://news.biglobe.ne.jp/domestic/0514/jjp_180514_4952725330.html

その纏向遺跡でまた新発見が。
 

「・・・桜井市の纒向遺跡で、3世紀前半の1体分のイヌの骨が出土していたことが分かった。古墳時代のイヌの全身骨格が見つかるのは珍しく「貴重な事例」という。纒向学研究センターが刊行した紀要「纒向学研究」第6号で報告された。

 発掘調査を担当した森暢郎同センター研究員が出土状況を、山崎健奈良文化財研究所主任研究員と覚張隆史金沢大学国際文化資源学研究センター特任助教がイヌの骨の分析結果を報告した。犬の骨は120点あり、土器や木製品とともに平成26年(2014年)度の調査で溝から出土。」
奈良新聞2018.05.18


イメージ 1
同上サイトから


「土器や木製品とともに出土し、頭蓋骨と下あごの骨などは欠落していましたが、今回犬1匹分の骨格が復元できました。

体高約45センチ、柴犬よりやや大きいのではと推測されています。
時期は3世紀前半頃で、そのころの犬の全身骨格が見つかることはとても珍しいです。

3世紀前半といえば、先の時代背景では弥生時代。
この遺跡は・・・・候補地でもあり、出土場所から約50メートル離れた位置に「卑■■の宮殿」との説がある大型の建物跡があります。
この建物跡は3世紀前半~中頃とみられており、時期がたいだい一致していますね。
 
特徴として骨に傷が無く、食用にされたわけではないという点です。
食用にする場合、なたのようなものでたたき切る時代なので、必ず骨が粉砕されるはずです。」
バズフィックスみんなのニュースhttps://buzfix.tokyo/2018/05/himiko-dog/


イメージ 3当・ブログ「纒向研究」3よりhttps://blogs.yahoo.co.jp/kawakatu_1205/49430012.html
石野博信『纏向遺跡』画像

イヌが出たのはおそらく地図の祭祀場そば。ちょうど水路が合流するY字になったあたりだと思うが。




つまりこういう聖地を、古代人は、東から西へ斜面になっている纒向微高地に人工的に作っているのである。
イメージ 4
京都市下賀茂の河合突堤





などをご覧あれ。納得いかれるはずである。






考古解剖学では、
もし食べられたなら、骨はばらされ、骨に裁断痕跡があるだろう。
病死ならストレス・サインがあるはずである。
丁重に葬ったなら頭がないはずはない。
胴体だけ溝跡から出たのなら、それは祭祀用生贄ドッグだった。
となる。
溝とは纒向では水路のことである。
三輪山から水を引き、大和川に連絡させていた流通、祭祀のための運河と見られる。
神殿は朱塗り材木が出ており、弧文円盤が屋根に建てられていたもの。弧文があるのならそこは墓場である。

古代、水路は水祭祀の場で、意図的にY字型の川を造り、そこに四隅突出型墳丘墓の脚のような突堤(古墳の作り出しと同じ意味)を作り、祭祀していた。

イメージ 2
導水施設のY字型構造 Kawakatu
Y字は記紀の木の股神と同じ概念。男性自身と女性自身が合体する形状である。



結果は歴然。

頭骸骨がない、胴体は溝へ遺棄、というケースは、
1 この犬が神への供物にされた
2 首をはねられて殺されてほうり投げられた
、となるだろう。

イヌへの愛情、憐憫を捨て去って冷静に分析した場合、答えはほかに考えられない。

縄文人がイヌを家族として、狩猟の相棒として「憐憫をもって埋めた」ケースでは必ず頭部が一緒に葬られている。

この纒向の頭部損失犬遺骸のすぐそばには「神殿」遺構があるのだから、この犬はそこで神に頭部を捧げられ、胴体は溝へ遺棄されたと考えられる。のちの時代の馬犠牲、牛犠牲とまったく似た風習である。つまり彼は生贄であると結論できる。

纒向の祭祀者は、出土する祭祀土器様式から吉備王一族であると考えられるから、彼らにはひとまず渡来的風習だった犬食よりも、犬の首を神に捧げる風習があったとなるので、まずは愛犬家は、ほっとされたい。


ほかに答えはありえない。以上。





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