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大地震・大噴火はしろうとでもある程度は予測できる

安倍晴明記事はしばらく後回しにして、少しのあいだ、地震や地盤のメカニズムや現象について書いておきたい。京都ディープは逃げないが、地震は今が旬である。急がなくてはならない。もっとも大地震で京都が消えたり、筆者が死んだりはあるかも知れないが・・・。まあ、それも地球スケールの歴史から見ればほんのささいなことであろうが。うたかたよ、所詮、人の歴史などは。









● 大阪の地震は予知できたはず  2018年6月21日Kawakatu(そうだじゅん)

以下は、このブログで以前から書いてきた豪雨・豪雪・温暖化による氷河氷解などが引き起こす大地震の地形学的メカニズムに関する一連の記事である。

予知とか大それたことを言うつもりは全然無いが、もう一度、温暖化がいかに災害を引き起こすかを確認しておいたほうがよいと思った。地震のしろうとである筆者ですら、大阪があぶないなと感じることができたのだ。専門家が感じないはずはない。大阪では今回の自身の前にすでに学者の指摘があったと聞いている。そういう事前の地震研究部門や政府組織からの内部発表を、なぜマスコミはニュースで流さないのか?そこらへんに、日本人の地質・地形・環境への認識不足、不勉強がありありと感じられてはらがたつ。

さらに、地震関係の書物に、最近の大地震の前の豪雨・豪雪との相関関係を示すデータを見つけたので、これもあわせて、地形学からの警鐘の証拠品として掲載しておく。




まず昨年の記事で大阪湾で地震があるかも知れないと書いた記事から。

●大地震/国は千島海溝と言うがぼくは大阪湾が気になっている
「ニュースでは国が北海道東部の千島海溝に注目していると言うのだが、筆者はここ数日、大阪湾・淡路島・和歌山県北部での揺れの連続が気になっている。


淡路島北部が二度揺れたときは、またあの活断層か?とあやぶんだのだが、その後紀ノ川河口部に揺れが異動している。


ちょっと気をつけるべきである。なにしろあまり揺れない場所なので。」




次に今年の春に書いた、地殻の弾力性=ハイドロアイソスタシーと地震。
●ハイドロアイソスタシー 温暖化が引き起こす地殻変動とかいろいろ
2018/4/22(日) 午前 9:58

「地殻は外側からの荷重に対して、弾力的に動く。そのために地震が起きると断層ができる。
マントルは、地殻より粘性がある。だから、外側からの荷重に対してゆっくりと変動する。」Wikiハイドロアイソスタシー

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要するに、「地殻は上の画像のように動きやすいので、北極・南極の氷の溶解によって海水量が増加=海底の地盤が沈降=プレートテクトニクスを上から押す力が強くなる。」

列島の場合、いっそうその影響を受けやすく、島の断裂すら起こるだろうという。

これ以外に、以前「民族学伝承ひろいあげ辞典」で書いたが、地形学からの意見では、地上の大雪や氷河が溶けたり、豪雨で土砂が大量に流れ出すと、地上の浮力によって地下の能動的なマグマが盛り上がり、山が高くなり、噴火が増える。その結果、ついに大地震、大噴火が起こるという説もある。




●ハザードマップを過信しない/本当の日本人のふるさとは京都ではなく
2015/9/26(土) 午前 11:07
https://blogs.yahoo.co.jp/kawakatu_1205/57142353.html
ハザードマップはあくまでも官憲からの危険地帯基礎知識でしかないと自覚し、居住地に住んだのは自己責任であると理解して、周辺の地形とその危険度、過去の記録などに当たっておくほうがいい。
たとえばこのサイトにいくと、全国各地の要所の縄文海進図を見ることができる。
これもおおまかに参考にはできるだろう。
温暖化で日本はこう沈没するhttp://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/special/267/



●豪雪地帯分布図とヤマトタケルと直孤文
2012/1/27(金) 午後 2:53
https://blogs.yahoo.co.jp/kawakatu_1205/54496288.html
豪雪を生み出す歴史的環境変動のダイナミズム
○日本海の拡大
 「海面が上昇する。最寒冷期の二万年前の海面は、現在より八〇~一四〇メートルほど低下していたと考えられている。その後、一万八〇〇〇年前頃から上昇を開始し、晩氷期のアレレード期には、マイナス三五メートル近くにまで、上昇してきた。しかし、その後につづく新ドゥリアスの寒冷期には、再びマイナス四五メートル前後にまで低下した。そして、一万一五〇〇年前の新ドゥリアスの終焉を物語る温暖化を境にして、海面は急速に上昇を開始した。日本海には対馬暖流が流入し、日本海は拡大した。冬、日本海側に大量の雪をもたらすものは、日本海から蒸発した水蒸気である。その水蒸気がシベリアからの冷たい風によって運ばれ、本州の中央山地にぶちあたって上昇し、雪となって降る。対馬暖流の流入によって、日本海の表面水温は上昇した。このことは水蒸気の蒸発量を増加させ、日本海側の積雪量を増加させたとみることができるのではないか。
これらの低い場所は水没、洪水の危険地帯である。




●「活断層という視点では安全な原発は玄海のみ」渡辺満久
2017/6/25(日) 午後 0:00
https://blogs.yahoo.co.jp/kawakatu_1205/57940870.html
「筆者が知る限り、活断層に係る問題が指摘できない原子力施設は、佐賀県の玄海原子力発電所だけであるように思われる。その他の施設に関しては、活断層の無視や値切りの状態にあり、発生すると予想される地震規模が正しく想定されていないと考えている。」地理学者、活断層・変動地形学 原子力規制委員会大飯原発調査外部調査委員・渡辺満久
(『土地の「未来」は地形でわかる』日経BP社 2014)



●昨夜の地震と地すべりと南海トラフ・マントルが動くわけ・地震も火山噴火も「あんたや、あんたのせいで地震が起きるのや」
2017/6/21(水) 午後 0:39
https://blogs.yahoo.co.jp/kawakatu_1205/folder/1608006.html?m=lc&sv=%C9%E2%CE%CF&sk=1
地殻は温暖化で大量の根雪が溶け出したり、あるいは大雨で土砂が流失すると、浮力が軽くなって浮かび上がろうとする。そのとき地面にゆがみや山地を造ることがある。氷河期には、だから地殻は重たい氷をかぶっているから、地殻はマントルへ沈み込んでいたわけだ(下図の左図)。それが温暖化で軽くなり、マントルに押し上げられ始めていることになる(右図の(a))。すると豊後大野市のように表土の下の岩盤がひずんでくる。地割れや地すべりが起こるのである。ひどいときは山ができてしまうこともある。火山になって噴火もある(下画像と文章参考『土地の「未来」は地形でわかる』)。



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風呂敷を広げて考えてみると・・・風呂敷の真ん中に乗せていた品物がなくなると、当然真ん中は軽くなり、やわらかいマントルは膨張して競りあがる。競りあがろうとすると山ができはじめ、風呂敷の両端は当然、真ん中に向って引き寄せられる。するとそのはじっこの下に入り込んでいるもう一枚の風呂敷が一緒に引き込まれる。ある日、何かが引っかかるとどーんと落ち込んでトラフ大地震が起こる。というシステムである。


風呂敷の下から指を立ててみるとわかる。風呂敷のはじっこはみな、中央へ引き寄せられる。するとその下に敷いてある風呂敷も一緒に引きずり込まれてしまう。急に引くと急に引き込まれ、そこには無理がかかる。これが地震だ。





そして今回はじめて作った資料
●気象庁が命名した(=それだけ大きかった)大地震・火山噴火と豪雨・豪雪の因果関係が見える年表











このあたりまで台風はあれども、例年並みで、大地震の前兆すらなし。
平和な平成日本が始まるかに見えていた。
平成5年あたりから時代の風向きが変わり始める。
台風、豪雨、ゲリラ豪雨、豪雪、竜巻、ヒョウ・・・それまでなかった気象状況に。
平成5年 1993
台風第13号梅雨前線、台風第7・11号 ※台風第5・6号梅雨前線、台風第4号
9月1日~9月5日非常に強い勢力で九州南部に上陸。
種子島で最大瞬間風速59.1m/s、宮崎県日之影町で日降水量540mm。
7月31日~8月29日九州南部を中心に甚大な被害。平成5年(1993年)8月豪雨(7/31-8/7)
7月26日~7月30日台風第5号、第6号相次いで九州へ上陸。
5月13日~7月25日前線の活動が長期間活発、台風第4号四国に上陸。
九州南部で年間降水量に匹敵する大雨。


平成6年 1994    和歌山県南部に台風26号上陸し本州横断。紀伊半島で暴風雨。
               三重県津で最大瞬間風速48.7m/s、
                           奈良県上北山村で日降水量733mm。
               寒冷低気圧9月22日~9月24日 仙台市を中心に大雨、
                           日降水量147mm。
               寒冷前線9月2日~9月8日
                           大阪府北部から兵庫県南東部局地的大雨
                           大阪府豊中市1時間91mm

平成7年 1995 台風12号伊豆諸島・千葉県で暴風雨。
        三宅島で最大瞬間風速55.4m/s以上、
                        千葉県勝浦で日降水量232mm。
        8月9日~8月11日 山形・新潟・鹿児島県で大雨。
                        鹿児島で1時間104.5mm。

平成7年 1995 兵庫県南部地震(通称・1・17阪神淡路大震災)震度7.9

平成7年 1995 7・11信越水害

ここまでは、いわゆる「地球温暖化」という言葉がマスコミを賑わし始めた頃だ。
次第に気象変動が激しくなりはじめる。中国やインドやブラジルが経済復興しはじめ、いよいよ地球の温暖化現象が活発化。




   日本のカタストロフィへの道はすべてはここから始まったと言える




平成7年から10年まで、毎年台風と梅雨と大雪。機関銃放射的な小災害が連発し始め、列島内部に災害ダメージが蓄積していった。

平成8年
台風第17号台風第12号前線、大気の状態が不安定
9月21日~9月23日房総半島沖を北東進、関東南部や伊豆諸島で暴風雨。
銚子で最大瞬間風速51.9m/s、東京都新島で期間降水量が391mm。
8月11日~8月15日熊本県に上陸し、日本海を経て東北へ。
南西諸島から西日本で猛烈な風、鹿児島で最大瞬間風速58.5m/s。
7月3日~7月4日熊本・宮崎県で短時間強雨。山形・宮城県で落雷。

平成9年
台風第19号前線、台風第11号台風第9号梅雨前線、低気圧台風第8号
9月13日~9月17日九州南部に上陸、九州南部や四国で暴風。
西日本から中部地方の太平洋側で大雨。宮崎県えびの市で日降水量688mm。
8月3日~8月13日九州・四国地方や北海道などで大雨。長崎県平戸で期間降水量708mm。
7月24日~7月29日四国東部に上陸、四国地方を横断、四国から東海地方にかけて暴風や大雨。
室戸岬で最大瞬間風速52.2m/s、奈良県上北山村で日降水量734mm。
7月1日~7月17日西日本から中部地方で大雨、鹿児島県出水市で土石流被害。
熊本県旭志村で期間降水量1、495mm。
6月26日~6月29日
九州北部に上陸後、本州を縦断。九州北部・中国・四国地方で大雨。
鳥取県鹿野町で日降水量311mm。





平成10年 

前線、台風第10号前線台風第8・7号台風第5号前線、台風第4号梅雨前線
10月15日~10月18日九州南部に上陸、西日本縦断。和歌山で最大瞬間風速53.8m/s。
9月23日~9月25日高知県で記録的な大雨。高知で1時間129.5mmの猛烈な雨。
9月20日~9月23日台風第8号、第7号が2日連続して近畿地方に上陸。
三重県上野で最大瞬間風速56.4m/s。
9月15日~9月17日静岡県に上陸後、北日本を縦断。関東で暴風、東日本から北日本で大雨。
千葉県銚子で最大瞬間風速45.7m/s、北海道広尾で日降水量346mm。
8月26日~8月31日栃木県北部から福島県にかけて記録的な大雨(平成10年8月末豪雨)。
栃木県那須町で日降水量607mm。
8月3日~8月7日新潟県(下越、佐渡)で記録的な大雨(平成10年8月上旬豪雨)。
新潟で日降水量265mm。


平成11年 1999  台風18号熊本上陸、中部地方大雨
         16号関東地方中心に大雨、神奈川県玄倉川で人的被害。
         長良川氾濫
         梅雨前線、西日本で激しい雨。
         福岡市で地下街に浸水害、広島県で土砂災害。

平成12年 2000 有珠山噴火
平成12年 2000 鳥取県西部地震
平成13年 2001 芸予地震
平成15年 2003 十勝沖地震
平成16年 2004・7月 新潟・福島・福井豪雨
平成16年 2004 新潟県中越地震

平成18年 2006 アル・ゴア『不都合な真実』(ふつごうなしんじつ、原題: An Inconvenient Truth)を言い始める。映画化。流行語、社会現象に。

平成18年 2006 東北・日本海豪雪
平成18年 2006 7月全国的な豪雨
平成19年 2007 能登半島地震・新潟県中越沖地震

平成20年 2008 岩手・宮城内陸地震
平成20年 2008 8月末全国的豪雨
平成21年 2009 7月中国・九州北部豪雨

平成23年 2011 3月東北地方太平洋沖地震(通称3・11東北大震災)震度7強
平成23年 2011 7月新潟・福島豪雨
平成24年 2012 7月九州北部豪雨
平成26年 2014 8月全国的に豪雨
平成27年 2015 9月関東・東北豪雨

平成28年 2016 4月熊本-大分地震
平成28年 2016 台風21号西日本から東日本、東北地方の広い範囲で大雨。全国的に暴風。

平成29年 2017 7月九州北部豪雨
平成29年 2017 大分県豊後大野市農地地すべり(熊本地震の影響?)
筆者付け足し(気象庁平成災害をもたらした気象事例より編集)
平成29年 2017 台風7・9・10・11号東日本から北日本を中心に大雨・暴風。
平成29年 2017 北海道と岩手県で記録的な大雨。

平成30年 2018 北陸地方の平野部を中心に日本海側大雪
平成30年 2018 関東甲信地方や東北太平洋側の平野部で大雪。
         日本海側を中心に暴風雪
平成30年 2018 大分県中津市耶馬渓地すべり(直前に豪雨なしで起きた。
        2007の豪雨と熊本地震の揺れとで?)
        東北海道地域に地震小頻発中(2017に大雨あり)
平成30年 2018 台風3号西日本から東日本を中心に大雨。
        5日から6日にかけて西日本で記録的な大雨。
平成30年 2018 6月18日大阪北部地震
 

参考資料
気象庁平成の重大な災害資料より

●『絵でわかる日本列島の地震・噴火・異常気象』藤岡達也 2018年2月9日発売からKawakatugaが気象変動を補足して編集(初心者でもよくわかる災害発生のメカニズムと地球気象が起こる原因を、多くの図説と平易で簡略な文章で書き上げた、ブログ筆者Kawakatuおすすめの一冊である。)



●地形学的地震・火山噴火のメカニズム
すでにこれはhttps://blogs.yahoo.co.jp/kawakatu_1205/folder/1608006.html?m=lc&sv=%C9%E2%CE%CF&sk=1
で昨年解説した。上記記事にあるとおり。
地表はカンランセキのマントルがマグマの海に浮かんでおり、地上の重量の変化で浮いたり、沈んだりしている。だから豪雨の土砂災害、豪雪や氷河の溶解と流れ出しで、みな海へ流れ、沈殿する。すると地表は軽くなったのに、海底は重くなってしまう。というメカニズム。






このように、「地球温暖化が災害をもたらしている」ことはもはや否定できない。これは地球の因果応報であり、神=地球の摂理の、人類への罰である。





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