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修験道入門2 石造物、石塔

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大分県国東の熊野磨崖仏
 
 
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修験道の最終目的が峯入り=母体回帰=死滅であることを象徴しているのが石塔であろう。
塔とは英語でタワー、そのおおもとはサンスクリットの舎利塔ーストーパである。
 
ストーパは日本では卒塔婆である。つまり墓に立てるソッテ、死滅の印である。
 
 
 
石造物を塔にしたて、磨崖仏が多いのは、九州独特の加工しやすい阿蘇凝灰岩が豊富だったからだ。
 
 
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修験道が道教的で、しかも神道であり、縄文からの石神(しゃくじん)的であるのは、それがそもそも原始信仰であるからだ。
 
 
しゃくじんはしゅくじんで、宿、祝、夙のものである理由もそこから推測できるだろう。
 
 
つまりそれはどうしても被差別から出る信仰なのだ。
 
 
 
 
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空に聳える塔は、つまりはもとが男根である。
生命力の源。
死と生がうらはらであることを石塔は如実にいわんとし、さらにそれは道祖神同様道標でもあった。
 
 
 
なぜ修験が石造物にこだわるのか?
 
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国東 天念寺無明橋
 
 
 
 
それは石が無機物であるからだ。
無機物が生命を持っている・・・・?
死んでいる石に生命がある。
生と死が同じだと言っているのである。
 
 
 
手の表と裏。
どちらも手にほかならない。
どこに違いがあるだろう?
どこからが表で、どこからが裏だろう。
境目は常に不鮮明である。
 
 
 
生きることは死なのだ。
終ったところからはじめる旅こそが修験の峯入りである。
終ったところから始める旅に、もう終焉はない。
それは永遠の始まりなのだ。
営々と繰り返されてゆくいのちの連環の、リーインカーネーションのはじまりこそが「行入」である。
 
 
 
いのちはつながれるべきもの。
ひとつひとつの生は今終っても、その糸をつなぐ子孫、それを助ける祖霊がある。
 
 
これが縄文~弥生~古墳へと続いてきた日本人、東アジア人共通の死生観なのではないだろうか?
 
 
 
 
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大極図
 
 
 
ふたつの勾玉=たましいがからみあう
それは永遠である。
みたまとみたまが触れ合う。
それはまぐわいである。
子孫は祖霊の組合せ=男女の出会いから生まれ、それを子孫がつむいでゆく。
はらからが続く。
 
それを永遠というのではないか?
 
 
 
 
 
再生はありえない、よみがえりはありえない、その諦観こそが、実はつむがれてゆく子孫のキズナを永遠の不老不死としていったのだ。あきらめたところから永遠への解釈は更新された。人は強い。ぼくもそうありたい。君もそうあるべきではないか?
 
 
矛盾・・・心は移ろう。
天子は豹変する。
朝三暮四。それもある。
 
しかしそれを認めることこそが永遠へのはじまり。
 
 
                      人とは悲しく切なくあわれなものとかは知れ
                            ゆえこそ痛みに耐えられる
 
 
玉の緒よ絶えなば絶えね ながらへば 忍ぶることの よわりもぞする
 
 
絶えられねば点で終るしかない
 
 
 
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