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Talken about TOKEN /トークン/文字のきっかけ

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トークン
とは言っても現代のトークンを扱うわけではない。
古代文字の前身だとされているトークンである。
 
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文字がなかった先史時代には、袋や丸い容器にこの貝殻のような小さなオブジェを入れて、持ち歩いたという。形状は円錐・円盤・球などさまざまあり、粘土でできている。はじまりは紀元前8000年くらい。新石器時代前半になる。欧州の遺跡から出ている。
 
紀元前3500年くらいになると種類がかなり増えた。ちょうど王が登場し都市が作られ始めた頃。
 
使用法は商業取引・管理など。
その形状のひとつひとつが物品を現していたらしい。日本やアジアにはあまりないようだが、アジアでは紐の結び目で数や文字を作っていたらしいし、どっちが賢いかという問題。また貝をお金としていたのは中国国家だが、小さな貝で文字・物品表象にしていた人もいたかも知れない。
 
持ち歩いて出しているうちに、それが面倒になったのか、粘土板にトークンを押し付けて、その形状で取引物品がわかるようになりはじめたようで、これがつまり最初の文字だったという(フランス考古学・デニーズ・シュマント=ベッセラ 女性)。
 
これまで文字は絵文字から始まり象形文字へとされてきたが、こういう説もあるという話。意思の疎通史とでも言うか、非常に生活に密着した視点で説得力がある。
描くだけなら三歳児から開始される。しかしそれは絵である。絵によって意思疎通できたなら、それは文字と言える。さらにそれは連続した絵柄の断片でありコンパクトである必要がある。
 
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例えば銅鐸に描かれた鹿やトンボやスッポンなどは文字であるという説もある。鹿については横になった三日月状の胴体に、線で頭とツノ、足が描かれた簡易なものだたが、やがて真ん中の三日月形だけで鹿だとなっていったようである(松木武彦)。つまり簡略化、スピード化対応である。それが文字へというのが一般的であった。
 
(鹿が藤原氏のシンボルだったことは、あるいは天皇の影の存在補佐役を表す月と関係あるのかも知れない。これは発見であった。)
 
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しかし日本の絵文字は、途中で中断させられた、漢字が輸入されたからである。そうすると中央ではまずこの絵文字は消えてしまったのは仕方がないが、中央集権がゆるい時代、当然地方にはまだ使う氏族もいたことだろう。それがいわゆる神代文字として記録が残ったかどうかは、まだ証明されていない。考えるに、文字の開始はやはり岩や粘土板やに刻んだ先刻画が古い気がする。なぜなら最古のオブジェであるオーカーには、旧石器時代人以前から、持ち物に差別化を与える格子柄が刻まれているからだ。これはまだ絵であって、記号であるけれども文字とは呼べない。しかし文字と絵はほぼ同時に出発していたのではないか?要するに「おれのお気に入り」という印が格子柄だったり、単に滑り止めだったにしても、そこには意思が表出していると考えうるからだ。
 
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オーカーとは粘土のこと。色で粘土色もオーカーという。
 
 
単一的だった意匠はやがてどこの世界でも連続する幾何学模様、つまりテキスタイルを次に生んでいる。ちょうど服飾のチロリアン・テープのように、同じ絵模様、あるいは複数の絵模様が交互に置かれ、それが横に連続する絵柄である。幾何学化は要するにデザインというものが簡略化から生み出された意匠であることを語る。その絵柄にはなんらかの意味が必ずついている。例えば波の連続は海を渡ったとか、渦巻きの連続は子孫繁栄や存続とか長寿だったとかを表すのではないかと。特に生命や子孫を表すなら連続することに大きな意味がある。それが円盤に刻まれれば神獣鏡外縁の鋸歯文になるだろう。円形は連続・永遠をさらに表す形状であり、完璧を指す縁起のいい形状である。生命力の象徴が丸いこと、球である。そこに描かれた絵柄は終着点がない。永遠の表現こそが円なのである。
 
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チロリアンテープ
 
 
 
するとひるがえって纏向から出た弧文の円盤などは、まさに氏族国家の繁栄を示すオブジェだと言えよう。
 
 
ついでだから現代用語のトークンも簡単に。
「計算機科学における字句解析 (じくかいせき、英: Lexical Analysis) とは、ソースコード を構成する文字の並びを、トークン (token) の並びに変換することをいう。ここでいう「 トークン」とは、意味を持つコードの最小単位のこと。Wiki字句解析より
 
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これもトークンって名前の機械
何に使うかは勝手に調べてね。ここでは関係ない。
 
 
 
そもそもこのトークンという現代用語は、古代トークンに由来しているかと思う。会話・文章の構成原理。プロットを構成するための原理とでもしておこうか。

今日はトークン・アバウト・トークンで締めくくろう。

 
 
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