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科学と主義 人類の遺伝子突然変異と分岐


ネットのQ&Aで面白いのがあったので切り取った。
質問は「バングラデシュのベンガル人はコーカソイドか?」
だったが、回答のほうは、それには答えずに、大きなくくりで人種の分岐について答えている。わかりやすいのでいいなと思った。特に最新進化論である遺伝子の突然変異から人種分岐が進むことに言及しているところ。「人種」という言葉は、西欧人類学では差別用語だとして、あまり使われなくなっているが、なかなかまだそれに換わるいい用語が生まれていないので、それを使っているのはしかたがないだろう。

一言で言えば、人種という言葉は「種」が違うという意味があるので、一種類の共有遺伝子で一種であるヒトには別種があるはずがないのである。

つまりわれわれが人種と言うとき、それは人類学的な業界用語としての使い方ではなく、主観的な民族の差異を言うために漠然と主観的に作り出された歴史的異民族区別のための文科系的な慣用語として使っている=差別 ということになる。だから科学者から言わせれば「人類に人種はない」ことになるのである。

原初の現生人類はみな西欧人のような顔で、肌の色も猿人形質をそのまま残す茶褐色
だったが、あるとき目の遺伝子細胞に突然変異が発生して、青や緑や茶が発生、それが引き継がれるのだということも新しい。

しかし目に見える色はそうでも、実際のひとみの色は実はみな黒だというところもよく読んだらいいと思う。



http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11138790326
「そもそも、人種とは、見た目(主に肌の色)だけで付けられた名称です。
 私たち現生人類(ホモサピエンス)は東アフリカで誕生しました。そして、出アフリカ(約6万年前)以前の現生人類(ホモサピエンス)の肌の色は、皆、「黒」若しくは「褐色」であったと推定されます。私たち日本人も、そしていわゆる白人と呼ばれている人達も同じです。現在のアフリカ中央部の民族は、様々な民族がいて、それぞれ極めて多様性が高いにもかかわらず、例外なく、メラニン色素が濃いという共通点があり、それを裏付けています。

 突然変異とは「DNAの塩基の並びの変化」です。例えば、細胞分裂の際の「コピー(複製)ミス、(SNIE含)」、染色体レベルでは「欠失、重複、逆位」で発生し、この変化は子世代に引き継がれる場合があります。それが子世代にとって生存や繁殖に有利な変化であれば、「新しい手直し」としてそのまま引き継がれていきます。しかし、進化(新規形質の獲得)は単純ではない事が判っています。ここでは、目に見えて確認できる変化を「表現型」として説明します。遺伝子とタンパク質の間にネットワーク構造(遺伝子制御ネットワーク)があり、その中で、まず前提として、遺伝子制御ネットワークによって、突然変異が生じても、目に見える違いとして現れにくい性質があります(頑健性:ロバストネスと言います)。そのため、

●通常は表現型に影響を与えないまま保持される中立変異があり、環境的変化を受けると目に見えて多くの変化を生じ、適応的な新規形質を生じる可能性が高まります。

●生物はまず、環境変化に、遺伝的変異によらない対応で変化し順応する。その後、その変化を作り出す遺伝的変異が生じ、環境に対応した表現型が固定する。

●多くの新規形質は、別の表現型で利用されていた遺伝子ネットワークを利用し、新しい表現型を作り出す。

ということが判っています。
つまり、表現型に出てこない中立の突然変異が、常に起こっており、表に出ない状態で、ダムにせき止められた水のように、どんどんと蓄積されていく。そうなると、ほんの僅かな突然変異をトリガとして、まるでスイッチが切り替わったかのような、大きな変化、早いスピードで表現型の変化が起こりうるという事です。その変化は何処でも発生しているが、アフリカでは、紫外線が強いという制約があります。極端な例ですが、母親の卵子を作るさいの、ほんの僅かなコピーミス(突然変異)をトリガとして、「黒人」の両親から、メラニン色素減少、肌が白、連動して目が青、金髪の子供が生まれるという事も十分にあり得るという事です。しかし、アフリカは紫外線が強いため、その子は選択されず、集団としては変化がない、つまり、黒い肌が「選択」され、「固定」してしまったという事です。しかし、出アフリカとなると、紫外線が強いという制約が無くなります。そうなると、目に見えて多くの変化を生じ、「適応的」な新規形質を生じる可能性が高まる。つまり、制約、枠が無くなったので、変化が次々と発生し、集団を作っていくという事です。もちろん、集団の密度、隔離度、その他のもろもろの条件も影響するでしょう。結果として、その環境に適合したもの(つまり肌が黒ではない)が「選択」「固定」され、結果として、今の世界の民族となったという事です。

 実際には、「肌の色が黒い集団」が突然「肌が白く、目が青い集団」になった訳ではないようです。約10000年前の「黒海周辺」の地域で、「目(つまり虹彩)が青」の民族が突然変異で発生したと推定されています。また「金髪」は北欧で発生したと推定されています。つまり段階的に突然変異により発生した模様です。


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最近の調査によって、欧州人(白人の元となった集団)が最近まで「浅黒い肌」をしていたらしい事がわかりつつあります。出アフリカから今まで「約6万年」ですが、そのうち「約5万年」間は肌が「黒い」ままの黒人であったらしいという事です。約7000年前の欧州人の容姿は「黒い髪」に「浅黒い肌」、そして「青い瞳」です。約10000年前(最大MAX)の「黒海周辺」の地域で「目(つまり虹彩)が青」の民族が突然変異で発生したと推定されていますから、今から「1万年」前の容姿は、「黒い髪」に「浅黒い肌」、「黒もしくは茶の瞳(若しくは緑)」となります。つまり、古代エジプト文明、もしくは中国長江文明がまさに始まろうとしている時期、地球上には「白人」と呼ばれうる集団は存在していなかったという事になります。

↓【古代の欧州人は「浅黒い肌に青い瞳」】
http://www.afpbb.com/articles/-/3007321
1万年以前、「肌が黒い」集団しかいなかった可能性もありますから、例えば日本人にもその系統が入っている「縄文人」が日本列島に到達したのが、1万5千年から3万年前です。「縄文人」も「肌が黒い」正真正銘の「黒人」そのものであった可能性も多分にあるかもしれませんね。長江文明初期、もし稲の栽培がその頃あったとしたら、その稲を植えていたのも「肌が黒い」黒人であったのかもしれません。

 出アフリカ以来「約6万年」、その長い期間に「肌の色」が薄くなったのだろうと推定していましたが、「肌の色」が薄くなったのは、ごく最近の、ここ1万年の間で起こった変化らしい事がわかりつつあるようです。初期の「縄文人」の「肌の色」「瞳(虹彩)の色」「髪の色」が何であったのか、DNAの調査をする必要がありますね。

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DNA分析による遺伝学が進歩したことも加わって、「人種」と言う分類法は用いられなくなりつつあり、かわりに民族集団や連続的な遺伝的特徴(例えばクライン)といった概念が用いられるようになってきています。世界的な「Y染色体ハプロタイプ」の調査が1990年後半から始まり、2000年代になってだいたいの状況が判明してきています。そして、それまでの定説が次々と覆されています。「現生人類」は「ホモ・サピエンス」一種のみです。2万年前には別の種「ネアンデルタール人」がいましたが、今はもういません。人種とは、ヒト・人間を分類する用法の1つですが、 生物学的な種や亜種とは、異なる概念であり、現生するヒトは、遺伝的に極めて均質であり、種や亜種に値する差異も存在しません。
↓例えば、「アメリカ先住民」はDNA上、ヨーロッパ民族と近縁の模様です。
http://jp.sciencenewsline.com/articles/2012113020150001.html
「ネイティブアメリカン」は「Y染色体ハプロタイプ」では「Q2」の民族です。「Q2」は一般的なヨーロッパ民族(R1A/R1B)と近縁の民族です。また、このDNA(マーカ)は日本では全く検出されません。
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【 アメリカ先住民(南北アメリカで混血比率は異なる)】
・QR(P)系統Q亜型Q2(多数)←ヨーロッパ民族と近縁の系統
・CF系統C亜型C3(僅か)←モンゴル人等と同じ系統
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つまり、失礼な言い方ですが、基本的な考え方として、
 「アメリカインディアン」+「漂白剤につける」=「イギリス人、フランス人、ロシア人」
と考えればいいでしょう。単なるメラニン色素の量の問題ということですね。遺伝的にはゴミみたいな(=些細な Kawakatu)違いでしかないのです。
 「アフリカ大陸内」の民族は、その他の大陸の民族全てより多様性が高いのです。もちろんメラニン色素による違いを除けばですが。
↓目の色、つまり青い虹彩は、レイリー散乱で青く見えます。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%AA%E3%83%BC%E...
メラニンが極端に少ない事を示し、実際に青い色素がある訳ではありません。メラニンは、主に黒褐色の真性メラニン(eumelanin)と、橙赤色の亜メラニン(Pheomelanin)の2種類があります。」





イデオロギーや政治・経済・宗教的理論は「色眼鏡」しか生み出さない。科学はそういう俗物世界から切り離されたところで論争されねば意味がない。

ところがこの世界には、そういうものでしかものが考えられない「やから」があふれ、自由な着想を殺そうとする危険であふれている。特にネット世界はそうである。


自分たちが生きて生活する実生活の考え方は、実ではあるけれど、実は実でなく、虚なのだと理解できないのは、それは彼の脳みそが幼いためである。使い分けができないと言葉がヒトを殺すこともある。進化の上で困り者である。







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