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180万アクセス記念記事 大仙陵古墳はもっと大きかった



●大仙陵古墳(だいせんりょうこふん 大山古墳、伝・仁徳天皇陵)は、墳丘全長がこれまで481.13mと公表されていたが、宮内庁の超音波反射探査で、墳の裾野(すその)が周濠の水の中に隠れており、その部分が周囲全体でそれぞれ平均40mあり、全体の墳長は525.01mだったことがわかった。
https://netallica.yahoo.co.jp/news/20180421-84966052-jtown
(原文は、当たってみればわかるが、文章の並びがむちゃくちゃなのでKawakatuが編集加筆しなおした。そんな記者が増えたね。筆者みたいな脳に梗塞もない年齢でねえ・・・。)





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イメージ 1
画像は下のサイトから拡大編集。



「最新号には大山古墳の測量のほか、「卑弥呼の墓」との説もある奈良県桜井市の箸墓(はしはか)古墳で出土した埴輪(はにわ)や土器に含まれる砂の観察結果などが掲載されている。
 
大山古墳の内濠(うちぼり)測量を巡っては、音の反響によって水深を測る装置を船に搭載し、得られた水深のデータを全地球測位システム(GPS)の位置情報と組み合わせて3次元化した。水中に残る墳丘の裾部分が確認でき、濠の底で測った古墳の全長は約525メートルだったことが分かった。造営当初の全長はさらに大きくなりそうだ。」
http://news.livedoor.com/article/detail/14601556/



●宮内庁がデジタル公開した「書陵部紀要」の中で研究論文を掲載した。
  →宮内庁書陵部所蔵資料目録・画像公開システムhttps://shoryobu.kunaicho.go.jp/






Kawakatuのコメント
とは申してもあくまで墳長が大きくなっただけで、周囲の周濠と外輪部と周辺陪塚域全体を含める墓域全体840mには変化はないことになる。墓域全体の長さはこれまでと同じだ。

・古墳最大長:840メートル
・古墳最大幅:654メートル
・墳丘長:486メートル - 宮内庁の三次元測量調査で525メートルに修正。
・墳丘基底部の面積:103,410平方メートル
・後円部 - 3段築成。 直径:249メートル
・高さ:35.8メートル
前方部 - 3段築成。 幅:307メートル
長さ:237メートル
高さ:33.9メートル
Wiki大仙陵古墳より


裾野部の土壌を審査しないとね。
墳から流出したのではないことを証明して欲しいですな。
ちゃんとヒトが版築した人工的部分かどうかです。


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イメージ 2

ではこれで世界最大の墓域で決定となるかと言うと、イギリスのストーンヘンジから人骨が出ており、あれも祭祀場兼墓域なわけで、しかも周辺域は何キロにも広がっているという報告があります。
それと大湯環状列石でも人骨と墓場域が出ています。墓としては最大、祭祀場としては最大級、となりますか。






●それよりもこちらの箸墓古墳の発表が大事だ。

 「箸墓古墳で出土した特殊器台や円筒埴輪、壺(つぼ)形埴輪の土に含まれる砂礫(されき)(砂や小石)については、奥田尚(ひさし)・奈良県立橿原考古学研究所特別指導研究員が分析した。顕微鏡で観察して表面に含まれる砂礫を調べた結果、後円部で出土した特殊器台や円筒埴輪など54点は、そのすべてが吉備(現在の岡山県)の総社平野の砂礫を含んでいた。一方、前方部出土の壺形土器と壺形埴輪26点の砂礫は、地元の桜井市内のものと推定できると論じた。後円部に被葬者の埋葬施設が設けられているとみられ、被葬者と吉備との強い関係がうかがえる。」http://news.livedoor.com/article/detail/14601556/




●大和には工房はなかった=纒向は祭祀王都だった、筑紫は独立王家だった

「後円部で出土したすべての土器が吉備の砂礫を含んで」いた。
ここが重要ですね。そして吉備以外から来た工人は桜井つまり現地で、前方部の土器を作ったのでしょうね。
特殊器台や円筒埴輪、壺(つぼ)形埴輪はそもそも吉備式の特殊な祭祀土器。

つまり後円部という最重要な(竪穴式石室がある)場所の土器は、吉備で作って大和に持ってきたんでしょうね。

それはどういうことなのかと申せば、大和は王都であって作業工房も多くは地方にあるということなんです。今の東京都のど真ん中じゃなくて、川崎や千葉に重工業がある・・・それと同じですね。だから製鉄場や精錬場も玉造工房も、大和の、それもかつて中心地だった纒向からはあまり出ないってことなのです。あそこは祭祀都市だってことです。それとこの墓では、後円部のほうが大事だったんだろうということですか?

ただし生活に用いる食器工房があります。それは東海地方を中心とした土木作業員のためのものでしょうね。丹後・若狭・東海・瀬戸内の人々の食器が出る。しかし九州のものが少ない・・・ということは九州は纒向首都構想には加担しなかった。かわりに吉備や東瀬戸内が祭祀や墳墓形態の中心者になっていたわけです。ですから3世紀当時、九州は独立した国家をすでに持っていたという結論が導き出せるでしょうね。


(そうじゃ、「そうじゃ」たしか惣社地名が『日本霊異記』に出てくるなあ・・・岡山ではなく・・・確認しよう。和歌山だったかな?実は紀ノ川河口部大阪府側にある淡輪古墳群で出る土器デザインは京都の物集女古墳群でも出る。するとやはり吉備式土器の入り口は紀ノ川か。それは吉備→讃岐→阿波→淡路島経由か。持ってきたのは土師部たちだろう。半島伽耶→出雲→吉備→・・・纒向 だな。)






おまけ


●発想のヒントは子供の遊び
昨日、Kawakatuは古墳カレーを作る実験をした。
そのわけは、以上の宮内庁発表をすでに知っていて、頭の引き出しに入れていたため、たまたまカレーを作っていて、お皿に、そばにおいてあった茶碗に入れたたきたてのごはんをぽんとひっくり返したときに、お?こりゃ古墳だな?では大仙型でいくか!と、ピーンと前方後円墳カレーがひらめいたのがきっかけだった。

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常時頭の中は考古学や古代史やその資料やニュースがぐっちゃぐっちゃに詰まっている筆者としては、あっちのブログは頭をガラッと切り替えるために使っている。民族学伝承ひろいあげ辞典で資料の編集にがちがちになってしまう脳みそと体を弛緩させる・・・「緊張の緩和」のためのブログが「Kawakatuワールド」だ。ひらめきはそういう180度違う遊びのようなところによく生まれる。子供のように無邪気な行為にこそ天啓が生まれるのである。だからときどきそういう悪ふざけをするものだけがたどり着ける発見の境地があることを筆者はよく知っているのだ。
あなたもときに子供になるほうがいい。いいアイデアが浮かぶ。子供の遊びには大変なヒントがある。食べ物だから遊んでは駄目・・・なんてえ古臭いこと言う人にはひらめきはやってきません。脳は緊張しっぱなしなのだ。一日一回、思いっきり弛緩させねば。

こういうひらめきは非常に大事にしているので、さっそく更に皿の上に(駄洒落)四角くごはんを乗せて円とくっつけ、版築工法をしゃもじで再現。その周囲に周濠としてのカレーを流してやった。


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横から見ると、めしはカレーの「濠水」に浸り、裾野は見えなくなる。上から見ても裾野は見えない。これは実際の大仙陵古墳の深い緑の水と同じである。なるほど、これまで気がつかずに長さが決まっていたのか?だけどねえ、古墳が裾野を持っていることにどうして今まで気がつかないかなあ?そうじゃないんだね。宮内庁のような省庁では、過去の権威の出した数値をなかなか修正できない事情があったんだろう。それがやっと科学的調査されたということは、これまでも疑義があった。やっとそれができた。少し変った・・・ってことなのだ。すごい変化なのである。そこは評価すべきだ。ま、民間・平民ではあたりまえのことなんだが。やんごとない世界は1000年は変れない世界なんだと、今回、改めて感じさせられましたわ。

ともあれ、天啓は遊びからである。
梁塵秘抄にも「遊びをせんとや生まれけむ」とあるではないか。
それに、緊張してばかりだと魔が差して犯罪に向かう傾向の強くなった現代人には、教育ママや教育委員会が眉を顰(ひそ)めそうなこうした稚戯(ちぎ)で左脳や心を解放する行為が絶対有効であります。是非あなたがたも真似しなさい。ばかと天才は紙ひとえ、きちがいと天才は紙一重と申しますので。Kawakatuワールドはそのための筆者の表裏の裏の部分のブログだとお知りおき願います。ぼくの緊張緩和と天啓誕生のためのブログであり、決してあなたのために書いているんじゃないってことよ。

ま、そもそもブログは自分のために書くもの、メモですから。つまらんおしきせや反論や、常識的意見の押し付けなんぞは腹の足しにもならん、深慮研鑽の邪魔するだけのものです。だからぼくのブログはコメントが少ないんです。みなさん、そういうことをよくご理解し、邪魔しないようにしてくださっておられます。ありがたいことです。感謝。




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