先月の山崩れで新緑の耶馬溪が、風評でまったく客がこないと泣いているというヤフーニュースを見た。
するとさきほどの地元ニュースで、青の洞門前に最近植えられている青いネモフィラ群落の紹介がされていた。
耶馬溪はそもそも紅葉のメッカだが、かえでの新緑のこの季節も稼ぎ時である。
ところが、今年はまったくお客がない。
がけ崩れが多いところだと、ネットで広まってしまったようだ。
日本の景勝地の多くは、確かに脆弱な地質でできており、危険は耶馬溪に限ったことではない。
しかも紅葉のかえでは、そういう凝灰岩地質が好きである。京都の嵐山、嵯峨野しかりだ。
けれど、耶馬溪は去年も台風・濁流に泣き、その前も濁流に泣きを続けてきた。
地元住民の多くが農家であるが、シーズンには総出で小店出店して、県外からの来客の落とすお金で生きている。それがかなわなくなれば、退店、廃業がやむをえなくなり、彼らがそのお金で管理してきた景観もまた、消えてゆくことにもなりかねない。
耶馬溪は邪馬台国だったかも知れない土地でもある。
この新緑の季節、宿泊せよとは言わない。ちょうど久住山のミヤマキリシマのシーズンでもある。どうか一度は立ち寄り、いくばくかの管理費になる金を落としてはいただけまいか?
県民としてお願いする。