貴船神社。
船の旧字は舩。
貴舩。
賀茂氏が祭祀するやしろ。
水の湧くところである。
往古、ここの水の祭祀をつかさどったのが舌(ぜつ)氏だ。
舌とは、いらぬことを言わぬようにとという氏姓であると舌さんは言うが、実際はどうだろう?むしろ語り部であったのかも知れない。
語り部は、古代で、当然、中央の政権からある種、差別された氏族の職称である。これは世界的にもそうなのだ。
舌氏も当然、賀茂氏の眷属であるが、彼らが大和の葛城に入ったときから、鴨氏は水を扱い。水で祭祀する氏族だった。大和御所市の葛城山麓で、鴨都波という水を司る神を祭っていたのが葛城賀茂氏である。鎮魂しているのは出雲国譲りの1柱、八重事代主。この神がまずは海と水の神・エビスであるから間違いあるまい。
貴船神社の宮司を代々つとめてきたのが舌氏である。
これからしばらく京都ディープな異界譚を書こうと思う。よしなに。