人間の歴史、生物進化の歴史の基盤には地球の歴史があり、その中にわれわれの足元に広がる大地の研究が存在する。それが地質学や地形学や岩石・金属学である。
人類史の大きなイベントには必ず気候変動や火山噴火などがかかわる。つまり人類史は地球史で動くのである。
だから人間の歴史をやりつくしてしまうと、地球が一番大事だとまともな奴なら気がつくはずである。だったらそこを調べてみるのが当たり前だ。オカルトに走るひまが筆者にあるはずがない。あのような異常なことばかり聞いてきては、めんどうな基礎学問はまったくしないで、あたら騒ぎ立てるような手合いなど、今後の人間にとってなんの役にも立つはずもない。
マグマは玄武岩質ないしは橄欖(かんらん)岩質で、それがマグマだまりで分化して安山岩質などのマグマになる(九州大学の説)
http://museum.sci.kyushu-u.ac.jp/Museum/Part5/P54/how_volcano.htm
http://museum.sci.kyushu-u.ac.jp/Museum/Part5/P54/how_volcano.htm
マントルはかんらん石をえさとしてマグマを作り出し、マグマは噴出するとまずそのかんらん石を変成させた玄武岩になる。地表で急速に冷えるために玄武岩質の凝灰岩となって、その後長時間をかけて圧縮、変成されたのが玄武岩である。
地殻(地表、プレート)を形成する岩石は花崗岩と玄武岩である。
それも大陸プレートの地殻は花崗岩、海洋地殻は玄武岩でできている。
双方の重量が違うため、双方が出会う=突き当たると比重が重たい玄武岩の海洋プレートのほうが地下へ引き込まれ、花崗岩の大陸プレートは持ち上がる。そのすれあいのストレスが地震となり、ストレスがたまると大地震となる。
それも大陸プレートの地殻は花崗岩、海洋地殻は玄武岩でできている。
双方の重量が違うため、双方が出会う=突き当たると比重が重たい玄武岩の海洋プレートのほうが地下へ引き込まれ、花崗岩の大陸プレートは持ち上がる。そのすれあいのストレスが地震となり、ストレスがたまると大地震となる。
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宿題※玄武岩はこの太陽系惑星のすべてで当たり前のように存在するが、花崗岩は地球にしか存在しない。ではなぜ地球だけに花崗岩があるのか?はまた別の機会に扱うことにしよう。
いずれにせよ、花崗岩は地球にしかないため、地球にだけ生命が生まれたこととなんらかの関係があったのかもしれない。とだけ、ここでは書いておく。人類誕生に花崗岩は必要不可欠な岩石・・・?
花崗岩とは、マグマが地中でゆっくりと固まってできた岩石で、さまざまの輝石や金属が比較的荒く結合した岩石。だから雨で容易にひび割れて、落下してくる。これをコア・ストーンと呼び、広島・岡山・愛媛でその巨大なものが山からたくさん流出した。また阪神淡路大震災では、兵庫県で落下し、二次災害を引き起こしたことで有名。
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一方玄武岩は、マグマが地表で急速に固まってできた岩石で、粒子が細かく硬い石。たたくとスライスしたような割れ方をする。結合が強くて花崗岩のようにもろくない。太陽系惑星のすべてに共通して存在する。つまり地球の生成と他の太陽系惑星の生成が同じ過程でできたことを物語る石。
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大陸プレート同士のぶつかり合い(インド亜大陸や伊豆半島やイベリア半島南部コスタ・デル・ソルなど)では、花崗岩同士のぶつかり合いなので、海底が圧迫で持ち上げられ山脈が作られる(ヒマラヤ、富士浅間山などの南アルプス、スペインのシエラ・ネバダ山脈)。地上ではこれを山脈、海中なら海嶺と呼ぶ。日本列島は太平洋プレートが北米大陸プレートやフィリピン海プレートとぶつかるため、海中には巨大な海溝とトラフ、そして海嶺を持つ。その規模がいずれも世界最大クラスなので、ぶつかりあい、引き込み、造山運動などがどうしても世界で一番多くて、激しくなるわけである。もうひとつ激しくぶつかりあっているのが中央アジアである。
山脈ができれば当然活断層もたくさん生まれる。地表のしわだと思えばわかりやすい。
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※ヒマラヤでアンモナイトが出ることで、古い時代からそういう地球の運動が聖書より古い時代に起こっていた・・・つまり地球の誕生は聖書神話よりも古いことはうそうそ学者たちは気付いていた。しかし、キリスト教はその考えをかたくなに許容しなかった。貝殻やサンゴ礁や海洋生物の骨が集まると石灰岩となる。鍾乳洞の多くは石灰岩の洞穴である。それが隆起した。だから山の上で貝殻の化石が出てくる。また柱状節理などもそういう造山活動によった地質が、再び断層切断や転回などで露出する。
しかし大陸プレートと海洋プレートのぶつかり合いでは玄武岩質の海洋プレートが地下に引きずり込まれることでスリップ、地震が生まれる。これが海溝・トラフである。この引きずり込みはまた、もろい花崗岩の大陸プレートに衝撃とひずみも生み出す。すれあうときのストレスで、地形を変えてしまう。
このように、プレートが動くことで、地形は想像を超えた影響を受ける。造山活動、火山活動、地震、地中の断層形成などである。
これらが46億年間、地球では続いてきた。これを地球史とも言う。そしてわれわれ生物のすべてはその地球の上で生きている。だから人類史や生物進化史などを根本から考えるのならば、まず地球の生成の歴史と、足元の地殻や地表の岩石の成分から調べるべきである。人類の学問の、あらゆる基盤にまず地質があると言える。
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ところがキリスト教社会の生んだ科学の中で、地質学は、変形地形による地球活動とか、隕石落下による地形と環境変化に言及することを、学問・科学の亜流として見下げてきた。ノット主流としてきたのである。だからそうした学問が日の目を見るようになるのはつい最近のことである。ちょうど文献歴史学が考古学に対して、技術屋ブルーカラーの土木作業員としてきたようにである。
そしてこうした地質と地形変形が地球環境そのものに与えてきたことも、最近やっと言われ始めている。つまりそれは変形地形学である。
また、地球史・人類史のもっともっと前に、アストロ・バイオロジーという地球起源と生命誕生を関連付ける学問もNASAから発信されている。これは従来の宇宙生物学とは別個な、”あらゆる研究結果”から「宇宙における生命の起源、進化、伝播、および未来」を研究する学問。
今後の学問は、これまでのデータ集めの研究・実験・発掘作業から、こうしたデータを集めまくって、検討する総合科学になっていくことだろう。要するに学問・研究・科学のアートディレクター、プロデューサー的な学者が増えてゆく。縦割りではない学問だ。人類の研究史としては当然の結果である。縦割りな研究機関しかない日本は、おいてけぼりを食らう可能性が高い。
日本人は、サブカルチャーは得意だが、肝心かなめの基礎学問を選ばない学者が多かった。金にならない、教授になれない研究を排除、蔑視してきたのが大学である。同じように、スポーツでさえも集まってきた人員が、世界大会で同じ目標を探すのが苦手で、最初からアマチュアのように、コンビネーション・プレイを徹底して叩き込まれ、心的な団結心を持ち合わねば一勝もできない選手が多い。つまり世界は研究もプレイも楽しんでいる連中の集まり=プロジェクトで進むが、日本では面白くも無い地味な練習や縦割り研究世界だけ・・・つまり和というやつだが、結局それは全体主義なのであり、海外の個人主義とはまったく次元が違うものである。
サッカーワールドカップでも、よせあつめのはずの海外選手たちは、しかしその一瞬だけのプロジェクトを楽しみ、そして上位にいけるのに、アジアの国々は、くっそまじめな練習と汗と涙と、薄給とで切磋琢磨してもベスト8にすらいけなかった。アジアのやりかたではそれらは駄目なのである。
さて、花崗岩は地球にしか存在しない変成岩である。
なぜ地球にしかないのか?がこれからの問題になる。
なぜ地球にしかないのか?がこれからの問題になる。
s参考文献 松井孝典『地球システムの崩壊』2007