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Channel: 民族学伝承ひろいあげ辞典
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ゴボウとコンブ/復活する縄文生活のヒント

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世界でも日本人だけが食べるものとして表題の二つをあげておく。
もっと集約して言えば根菜と海藻である。
 
根菜そのものは世界でも食べられるものはあっても、ゴボウを食べるのは日本人だけであり、昆布やワカメやところてんを常食にするのも、沖縄を含めた日本列島でだけであろう(例外はあるけれど)。
 
これに芋と魚の干物を加えれば、もう完璧な食生活だと言う。
 
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朝食・定食・弁当に定番のキンピラゴボウ
 
 
 
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保存食としてのコンブの佃煮
 
 
 
この食生活は実は弥生人由来のものではない。
縄文人・・・特に東北蝦夷の山菜生活であり、海人族の海藻文化が合体したものである。
彼らは縄文時代の先住民である。その食文化が、焼畑から西日本の稲作に変化してもなお存続し、そればかりかついには日本中がゴボウとコンブをおかずにする風習となった。
 
つまり蝦夷や海人族たちは、西の渡来文化に取り込まれたのではなく、逆に東の食文化が西を席巻したことになる。それは居住空間でさえそうなので、海人的な高床式住居は現代和風建築の基礎になっている。
古墳の石棺でさえ船形の時代が古く存在した。
 
私たちの中に、まだ縄文のかすかな残照を見る思いがする。
これらの自然食品はスーパーで買わずとも、実は山野河海でまだまだ採集可能な、自給自足食品のひとつだ。
中国人は臥薪嘗胆と言って逆境を熊のにがい肝をなめて耐えしのいだというが、それはメンタルな話であって、実際の食生活は究極のサバイバルとなるとやはり山野や海岸でのゴボウやコンブである。
 
さて、このサバイバル時代、金ではない価値観をあなたは何に求めるだろうか?
 
 
 
今日はここまで。てけれっつのぱっ!
 
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