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九州で阿蘇ピンクを「石材として」使えた古墳の主こそが葦北国造の一族である

 
さて、ここまで来たら、九州で阿蘇ピンク石を使えた氏族はいたかどうかである。
もしいれば、それは允恭~継体大王という「允恭系倭五王」の臣下である氏族の親族・子孫であることになる。
 
 
九州で阿蘇ピンク石を石棺に使った古墳はない。
つまりその権利は河内王朝後半の允恭系を受け継いだ継体大王の親族だけだったということになる。
 
もう一度阿蘇ピンク石石棺が出る古墳一覧を見てみよう。
 
 
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そして継体の威信財の分布図
 
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奈良盆地を取り囲むようなその配置は、どうも継体が大和を奪い取ろうとした痕跡に見えてしまう。
 
継体大王が最初に近江から入った淀川沿線にそれらは集中し、やがては父方の近江琵琶湖東岸に達する。その場所は北側に坂田郡があって、息長氏の本拠地である。
そして円山古墳・甲山古墳のある三上山は二回訪問したが、息長氏は三上の氏族と親族関係を結んでいたと考えてよく、東岸南部のここから宇治川を越えて木津川に出て、大筒木氏となっていくのである。継体は木津川沿線の京田辺あたりに山城宮を建てているのであり、淀川沿線の枚方の樟葉宮、弟国(乙訓)宮もみな淀川沿線である。
 
 時代は下がって、大化の改新直前にあの中臣鎌足はなぜか継体ゆかりの摂津三島=今の茨木市・高槻市に隠棲したと『日本書記』は言っている。なぜだろうといつも考えてきたが、淀川の三島といえば継体時代に阿蘇ピンク石石棺を荷揚げしていた「筑紫津」ゆかりの地であるからではなかろうか?鎌足は蘇我氏本家を滅ぼしている。彼等の祟る怨霊を封じ込める赤い石棺を改めて注文したのは鎌足ではないか?不思議なえにしだが、実は鎌足の墓はここにあるのだ。阿武山古墳が間違いなく彼の墓である。なぜならそこからは天智天皇が鎌足の死去にともなって藤原姓と大職冠(たいしょっかん)を与えた(実際には冠は与えたが藤原姓を与えた記録はないのだ!藤原は実は不比等が自ら改名した可能性がある)という記録にある、その冠と同じ形の冠帽が出ているからである。これは詳しい人ならみな知っているところだろう。
 
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阿武山古墳出土冠帽の復元されたものとそのステータスの威信財?
 
 
実は茨木市には大職冠神社がちゃんと存在しているのである。
 
 
鎌足は馬子以下、すべての蘇我氏系子孫にピンク石を使おうとしたのではないか?
ならば四天王寺のピンク石は聖徳太子の墓である可能性も出てくる!
 
 
 
さて話を元にもどそう。
九州の有明海沿岸に、実は石棺ではなく、石室石材として阿蘇ピンク石が使われた古墳がいくつも存在する!。
 
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数年前、大王の石棺阿蘇ピンク石研究のブログ上でのパイオニアだったのは、誰あろうこの私であると自負している。熊本のこれらの地域はくまなく見て回っている。
 
これらの中でも、井寺古墳はその規模と美しさで群を抜いており、おそらくこれこそが葦北国造関係者だと考えてきた。時代は6世紀中盤で、少し葦北国造の死からは遅れるかも知れないが、息子の日羅ならどうか?
 
 
また宇土半島には鴨籠(かもこ)古墳という小さな石棺を収めた墓があるが、これは息子か孫だとされ、なぜかあの直弧文で飾られている。直弧文はのろい封じの模様であるから、葦北国造家も衰退して、欽明以後、滅ぼされたかも知れない。
 
 
これらの赤い石を使えた氏族こそは、まずもって継体の派遣した吉備王子孫ではなかろうか?
 
 
これは豊前における秦氏居住地。
豊前にも継体の威信財は届いていた。
 
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それは筑紫の遠賀川沿線の古墳からも出た。
 
 
 
 
 
やがて吉備王家もまた継体・安閑・宣化の死後、飛鳥王権に取って代わられ、結果的に允恭系氏族も衰退する。そしてその前の五王の系列が復活し、そこに蘇我氏が登場するのである。ここから蘇我氏の本体、本性が見えてこないか?
本当に記紀の言うとおりの、石川宿禰の直系だったのだろうか?葛城氏の血脈だったのだろうか?ならばなぜ蘇我倉石川一家は本家を裏切るのか?
 
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井寺古墳石室の阿蘇ピンク石
 
 
 
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人吉市大村横穴墓群の靫=靫負 球磨川沿線
 
 
さあ、どんどん推理は時代を追いかけてゆく。
 
 
 
 
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