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鬼道とは何か

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魏志は卑弥呼の政治を鬼道(きどう)を用いてと書く。
民俗学から鬼道とは何かを解釈できるだろうか?
 
 
 
鬼=霊魂
『宇治拾遺物語』日蔵上人が吉野山で鬼に逢った話 巻11の10
上人は吉野山で修行中青鬼に出会う。その鬼は弱りきっており泣いていた。「どうした?」と問うと、鬼は「自分は四・五百年も前に生きていたが、恨みを残して死んだために鬼の身となった。恨みの敵(かたき)は四代に渡ってことごとくとり殺してやったので、もう殺す相手もないが、敵が生まれ変わってきてからもまた取り殺してやろうと思うのだが、どこに生まれ変わってくるか皆目見当もつかない。これでは取り殺せない。」そのために無量億劫の苦痛を受け続けているといつつ、山奥へ消えた。
 
 
仏教説話である。仏教の立場から鬼を描いているが、鬼とはつまり恨みを残した霊魂であることになっている。鬼ではなく安楽死できた死霊は霊魂となり、安息の世界で祖霊と交叉し、再び新たな命となって蘇り、生まれ変わり死にかわりして、人間としての円環をつないでゆける。萩原秀三郎はそう解釈している(『鬼の復権』)。これは仏教思想ではない。それ以前の神仙思想である。
 
 
もっと言うならば鬼とは神仏と同じく祖霊になるべき魂魄であると言い換えられ、それが再生してきて新しい命となる、という思想は、つまり遡れば古代から続いてきた神仙思想そのものだということである。
 
神仙思想というのは中国長江文明の思想を大元とする江南・長江以南のよみがえり思想である。これが鬼道であると言える。その思想はのちに長江文明から出て行かざるを得なくなった少数民族ミャオなどの伏羲と女媧(ふっぎとじょか)の伝説として残ったように、男女兄妹の祖人が民族を生み出すという、陰陽道の基層の二進法の根源となった。
 
 
 
 二人の兄妹が幼いころ、雷神を助け、雷神がお礼にくれたお守りを二人で土に埋めた。やがてそれは大木となり、大きなヒョウタンが実った。

 あるとき世界に大洪水が発生し、地上の人類は滅亡したが、二人はヒョウタンのなかに逃れて危機をまぬがれた。そこで兄はヒョウタンを意味する「伏羲」と名乗った。

 二人が成人すると、伏羲は妹の女媧に結婚を申し込んだ。妹は断りかねて、
 「私を追いかけて捕まえることができたら結婚しましょう」
とこたえた。

 二人は大木のまわりを走り回ったが、妹に追いつけなかった。そこで伏羲は立ち止まり、逆に回って妹を捕まえた。

 こうして二人は結婚し、妹は出産した。だが、妹が産み落としたのは肉塊だった。不思議に思い、それを切り刻んで紙に包み、天界に行こうとすると、風が吹き、紙は破れて微塵切りの肉が飛び散り、それらが人間になった。こうして二人は人類の始祖となった。

「古代史の神話――日中韓・三国神話」ホームページより
 
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神仙思想のアイテムには、伏羲と女媧から発展した東王夫と西王母の組み合わせをメインにして、神獣・天文図などを用いることは神獣鏡を一目すれば明らかで、弥生時代から古墳時代にかけて、それがわが国で政治的道具に使われたことは間違いない。
 
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当時の中国で、神仙思想を王族が用いたのは、江南の王朝と、東北部にできあがる新国家であり、真ん中の中原だけが論理的・科学的な思想を持っていた。黄河文明の題材には神仙思想の題材はほとんど姿を見せていない。青銅器文明の題材はすでに道教という科学に進化しており、絵柄もまったく変わっている。
 
 
公孫氏朝鮮が真ん中の魏を遠交近攻ではさみこむのに、江南の神仙思想を駆使したため、魏は公孫氏の神仙思想も鬼道と表現している。五斗米道などの時代でもやはり鬼道としてあり、意味合いはキリスト教が使う「邪宗」のように思われているが、それもあろうが、鬼=霊魂再生の呪術ゆえに鬼の道とされたのである。
 
卑弥呼が呪具である鏡や剣を授受していたのも、最初は公孫氏からであり、つまり卑弥呼たちの鬼道の本貫は江南の呉越にあったことは間違いあるまい。
 
 
中原国家である魏に、卑弥呼は呉の神仙思想の鏡を欲しいと願ったわけで、魏王は目をひそめたことに違いない。やれやれ、こいつらもかと、内心がっかりしたことだろう。
 
 
それでも魏王はしぶしぶ神獣を用いてある漢~呉の鏡を「好物」として用意したことになる。
 
 
 
日本人が現代になってもまだ「ヨミガエリ」はあると信じているのは、要するに、このとき卑弥呼が望んだ神仙思想が、「民間に於いてのみ、平民においてのみ」「そのわけは邪馬台国が敗北したからこそ」受け継がれた迷信だからなのである。
 
 
あなたは未だに、1700年も前の迷信を本気にしている前世紀の遺物だということなのだろう。
 
霊魂は生まれ変わるのではない。
引き継がれてゆくのである。
それは連鎖、進化であって科学である。獲得形質を引き継いでゆくことと、霊魂の再生はまったく話が違う、しかしともに神秘であるが、前者はそべての生物に共通する生命のノウハウであるが、後者はただの主観的イメージでしかない。
 
 
 
 
しかしいずれにせよ、国家の大元は女性が子を産み、増やすところから始まる。これ以外に女性にとって重要で、国家に役立つ仕事はほかにない。これを破棄することは、日本人であることを捨てたということにほかならない。かつては非国民、魔女なのだった。今の女性はまことに幸福であるが、その罰として必要なくなった女性性器や乳房は子宮ガンや乳がんが爆発的に増えるという神の怒りにおののくことになった。
 
 
前者は主観、後者は科学ではあるが、双方は因果応報に結ばれた必然と結果を生み出すのである。これもまた言霊思想だと言ってよいだろう。
 
 
科学にも祟りがある。忘れないで欲しい。
 
 
 
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