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Channel: 民族学伝承ひろいあげ辞典
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フン族と民族大移動とそして現代IS発生の因果関係を一気に理解する

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フン族は一言で理解しようとするならば

「中央アジア騎馬遊牧民連合体」である。


345年以前の紀元前から、中央アジアのカスピ海沿岸の某所で、徐々に、東西から集散してできあがっていった国土を持たない、騎馬による移動生活をしてきた多くの民族が、3世紀の世界寒冷化によって各所で離散や侵略を受けることで南下逃亡離散融合拡散を繰り返していく事態が頻繁に起こっている。彼ら「おちこぼれ民族」が集まっていって、徐々にできあがってゆく騎馬民族集合体の中から、4世紀中葉にアッティラという英雄が生まれ出た。彼がゲルマン民族の大移動とイスラム帝国出現の契機となる最初のユーラシアの侵略大王である。

遺伝子的には、骨の分析で、遺跡によってアジア系とテュルク系民族が出てくる。
言語学的には、歴代の登場人物たちの名前がテュルク系イラン言語の意味を持つものが多い。ゆえに中心民族はトルキスタン・・・つまりテュルク・ペルシア人を中心として、コーカソイドが大量に混じった人々(スキタイ的)に、その他の東西民族(モンゴロイド)の混合体であると判断される。(参考 『アッティラ大王とフン族 <神の鞭>と呼ばれた男』カタリン・エッシャー/ヤロスラフ・レヴェディンスキー 2011)


遺跡
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アッティラ以前~アッティラ時代までのフン族の侵略コース
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フン族侵入によるゲルマン諸民族の移動とその後の建設国家
及び、フン族がササン朝ペルシアに与えたイスラム国家樹立への影響

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ゲルマン民族が移動してローマ人と混血することでできあがった現代欧州諸国家
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まとめるヒストリア世界文化史http://matomeruhistoria.ldblog.jp/archives/30782717.html




これらの図によって、大学受験程度のざっとした3世紀~現代欧州史は一発でご理解いただけるはずである。

さらに、ここで重要なのは、フン族の移動させた民族は東西ゲルマン人たちばかりでなく、ササン朝ペルシア人にも多大な恐怖心と、新たな「王国ではない新帝国」の必要性を考えさせた結果、ムハンマドが登場し、イスラームの名の下に、もっと強力な世界王国への野望をアラブ・ペルシア民族に植え付けたことなのだ。その結果、中東からイベリア半島にまで広がるイスラム帝国が誕生したことになる。

フンというのはあるいは「ホン」「ハン」で、諸国語ではほぼ共通して「小さな父」とか「ハーン」つまりモンゴルの大王の名称となっていく。つまり中央アジアの遊牧民集合体フンの勢力が衰えて以後、東では突厥・匈奴・スキタイ・ウイグルなどへと離散参入が起きたと考えられる。

ゴート民族が去った後の黒海沿岸には、ウクライナ人やパキスタン・トルクメニスタン・アフガニスタンなど「スタン」を名にする小国家が誕生したが、すべてテュルク系つまりスラブ系でもあるが遊牧騎馬民族による国家である。


こうしたことからも、これらすべてがフン族の残り物、残照国家であると考えてよいだろう。またポーランド・スロバキア・ハンガリーのような北欧国家もまた、かつてのゲルマン民族移動後に、フン族が消えてから再編成されていったものでハンガリーのハンはもちろんフンの混血を意味している。そしてこれらの寒冷地に、かつてあったイスラム国家を追い出して建国したのが、かつてのフン族に滅ぼされ追われてきた東ローマ帝国である。その名をロマノフ王家のロシア帝国と言う。クレムリンの建築様式がイスラムモスクのままである理由はここにある。そして今、ロシアは再び黒海のウクライナ周辺国家を併呑しようと野望を描いている。

また中国新彊におけるウイグル民族=かつての匈奴・スキタイ民族の民族運動も、まったく同様、チベットやブータンも論外ではない。やがてこれらの旧帝国の復活の野望をとりまとめる大勢力が、既存の欧米型資本主義社会を脅かす連合になる可能性も考えておくべきであり、そのメンタル面の指導的中心になろうとしているのがイスラム教であることも決して忘れてはならないのであろう。




かくて歴史は必ず繰り返す。





次回は、久々にケルトに戻って、考古学的に。




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