今回の習近平のトランプ異常待遇の裏に、そもそも共産主義が、ほかの哲学を語ってしまったところに違和感と、日本への意識変化を見るべきかも知れない。
論語
有子曰、禮之用和爲貴、先王之道斯為美。小大由之、有所不行。 知和而和、
不以禮節之、亦不可行也。
〔 読み下し 〕
有ゆう子し曰いわく、礼の和をもって貴しと為なすは、先王の道も斯れを美と為す。小大之これに由れば、行なわれざる所あり。和を知りて和すれども、礼を以って之を節せざれば、亦行うべからざるなり。
有子曰、禮之用和爲貴、先王之道斯為美。小大由之、有所不行。 知和而和、
不以禮節之、亦不可行也。
〔 読み下し 〕
有ゆう子し曰いわく、礼の和をもって貴しと為なすは、先王の道も斯れを美と為す。小大之これに由れば、行なわれざる所あり。和を知りて和すれども、礼を以って之を節せざれば、亦行うべからざるなり。
極めて簡単に言ってしまうと、聖徳太子が作ったとされた憲法17条のほとんどが、実は中国の論語などを下敷きとして、もっと厳しく言ってしまえば、それは太子の時代にではなく、『日本書紀』成立期に、藤原不比等らの編者たちによって、書かれたということになる。
トランプ大統領を迎えた中国の習近平は、まさに、しかしながら、オリジナルである和の精神を以ってアメリカの為政者を迎えたのである。そこには日本の飛鳥時代の憲法などは、所詮わが国の論語のコピーでしかないのだという、安倍政権のトランプ歓迎への皮肉と否定を込めたものだったと思うのがよかろう。しかしそれは、かえって、いかに習近平が、今回、日本を意識していたかを示すことでもある。
そして、トランプも習近平も、あきらかに韓国をないがしろにし、日本とアメリカの安保協力のほうに、重きを置いた。そのことはイヴァンカが韓国には立ち寄らず、日本だけで帰国したこと、しかも中国にすら寄らなかったことから、中国が日本をある意味見直している、安倍が只者ではないなと感じているからこその対応であったと言えるだろう。
このことから、韓国での文政権の落日が近いことも見えている。彼は八方美人で、チキンハート。世界は韓国をあきれた優柔不断国家だと、トランプの対応から感じ取っただろう。いずれにせよ、旧態依然の年寄りたちが強硬意見で邪魔をする儒教社会では、世界はますます半島両国を理解しなくなるであろう。あわれと思え、ではないか?