Quantcast
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1881

敗者の古代史/記紀の中の戦争・反乱記事はヒントになる

 
 
 
森浩一『敗者の古代史』では、記紀にある古代の戦争や反乱から、敗者がどのようなその後をたどり、それが古代史の多くの謎を解く鍵になることが明確に例証してある。
 
 
 
 
 
 
Image may be NSFW.
Clik here to view.
イメージ 2
 
 
 
 
タイトルをあげておこう。
 
1 饒速日命と長髄彦 にぎはやひとながすねひこ
2 タケハニヤス王とミマキイリ彦の戦争 前編
3        〃          後編
4 狭穂姫と狭穂彦 さほひめとさほひこ
5 熊襲の八十梟帥と日本武 くまそのやそたけるとやまとたける
6 劔御子としての忍熊王  つるぎのみことしてのおしくまのみこ
7 菟道稚郎子と大山守   うじのわきのいらつことおおやまもり
8 飛騨の両面宿儺     ひだのりょうめんすくな 
9 墨江中王と曽婆訶理   すみのえのなかつのみことそばかり
10大日下王と押木珠縵   おおくさかのみことおしきのたまかづら
11市辺忍齒別王と皇子たち いちべのおしはわけおうとみこたち
12筑紫君磐井       つくしのきみのいわい
13物部守屋大連      もののべのおおむらじもりや
14崇峻天皇と蜂子皇子       はちこのみこ
15山背大兄王と一族の死  やましろおおえのおう 
16蘇我氏四代
17有間皇子と塩屋連鯯魚  ありまのみことしおやのむらじこのしろ
18大津皇子と高市皇子の運命(壬申の乱)  おおつとたけち
19大友皇子の死とその墓
 
 
古代これだけの反乱やいくさやクーデターがあったと記紀は正直に書いている。
ないのは継体大王の死と安閑・宣化の突然死くらいであろうか。これは『百済本紀』が短く書いている。もちろん白村江の敗北もちゃんと書かれてある。不名誉なことがらでも書いてあることになる。
 
『旧事紀』や『続日本紀』や風土記や中国正史にも同じような記事がある場合、それは史実と判断できる。
 
 
そしてこの中で、筆者はこれまでにわずかに
ニギハヤヒ、物部守屋、筑紫君磐井の乱、山背大兄、蘇我氏乙巳の変、壬申の乱、両面宿儺、そして昨日やっと忍熊王の反乱を書いただけである。ほかのいくさにあまり興味を持ってこなかった。しかし今後はタケハニヤス彦から始めていく必要があるだろう。
 
それらの記紀の伝承が果たして事実かどうかも含めて、考古学的にそのいくさが検証でき、さらに結果的に謎の四世紀や3世紀の謎につなぐことができる資料かどうかを検証していかねばならない。
 
 
古代史ファンの中には、はなっから記紀も続日本紀も万葉集さえも、文献すべてをうそとして、読まないで済ます人もたくさんいる。しかし考古学者からの再検証では、記紀の雄略以後はだいたい正確とする意見もあり、神話や蘇我氏や聖徳太子や天武部分の潤色のほかは、発掘と合致する場合も多いことがわかってきた。考古学と文献をかみ合わせようとすることを、これまでは否定的に捉えてきたが、これだけ考古遺物が増えてくると、かなりそれらを裏付けている遺物や遺跡があらわになってきた。
 
 
読み飛ばしてきた部分に多くのヒントがありそうである。
 
 
まだまだ遣り残していることは山ほどあると、故人である森先生に教わったことであった。
 
 
とりあえずは、応神・忍熊戦争の前の崇神時代まで遡るべきだろう。それは1,5~2世紀をもっと知ることになる。
 
 
 
Kawakatu’s HP 渡来と海人http://www.oct-net.ne.jp/~hatahata/
かわかつワールド!なんでも拾い上げ雑記帳
 
http://blogs.yahoo.co.jp/hgnicolboy/MYBLOG/yblog.html
画像が送れる掲示板http://8912.teacup.com/kawakatu/bbs/
Kawakatu日本史世界史同時代年表http://www.oct-net.ne.jp/~hatahata/nennpyou.html
公開ファイルhttp://yahoo.jp/box/6aSHnc
装飾古墳画像コレクションhttp://yahoo.jp/box/DfCQJ3
ビデオクリップhttp://www.youtube.com/my_videos?o=U
デジブック作品集http://www.digibook.net/?entrycode=openAuthorDigiBookList&companyuuid=a09029c91b6135a0ab4fbd77295016a8&pageno=1
 
 
 
 
 

Viewing all articles
Browse latest Browse all 1881

Trending Articles