紀元前・前漢時代の東アジア
便宜上「倭」と書いてあるが、まだ世界的には国としてゼロ。
倭人の認識は次の時代の「漢書」地理誌まで下がる。
1~2世紀後漢時代(中国から見て倭が筑紫地域だった時代)
古くは戦国から秦漢期にかけて成立した『山海経』に、東方の海中に「黒歯国」とその北に扶桑国があると記され、倭人を指すとする説もある。また後漢代の1世紀ころに書かれた『論衡』に「倭」「倭人」についての記述がみられる。しかし、これらがの記載と日本列島住民との関わりは不明である。また『論語』にも「九夷」があり、これを倭人の住む国とする説もある。
倭人と言えば玄界灘や有明海、朝鮮南岸部の海人族だった頃の地図。まだこれに出雲や古志が単独で交流もあったか?ヤマトはまだ縄文世界。
3世紀の東アジア(卑弥呼の死ぬ直前時代)
伽耶とは伽耶諸国の集まっている地域。
これが百済や新羅の南下政策ですべて分断崩壊していく。
まだ倭国という国家は存在せず「倭人」のいる地域という認識。
筑紫・北関東・瀬戸内・丹後・古志・出雲そしてヤマトなどにそれぞれ小王国が同時存在。その中から中国東北国家とのえにしで、遠く江南国家呉との交流が盛んな時代。やがて三国時代には、朝鮮も列島もどこにつくかの内紛が起こり、呉に勝った魏が北朝を建てると、これにいち早く朝貢したのが卑弥呼である。以後、倭の中心は筑紫・出雲・吉備からヤマトへと移行を早めてゆく。
人の流れは大陸情勢に背を向けて次第に列島中央部の奥地のヤマトへと集まってゆく。つまり倭人は、荒れる中国に背を向けて内陸へ引きこもりはじめた。
五胡十六国時代(4世紀臺與の時代)
臺與の朝貢のあと、まったく倭は中国史上に登場しないくなる。いわゆる謎の四世紀。
南北朝時代(倭五王・古墳時代前期~後期)
5世紀後半、「宋書」にようやく倭王武が上表文を送ってきて、安東大将軍を欲したとある。巨大古墳の時代。
隋の時代(聖徳太子・蘇我氏の飛鳥時代前・中期)
聖徳太子?が「日出る処の天子より」「東天皇から西天皇」などの記述が中国に出てくる。しかし「聖徳太子」とか「厩戸」とか「蘇我大臣」などの名は一切使われておらず「たりしひこ」などと書かれていて誰のことかわからない。『日本書記』は「隋書」を根拠にそれがヤマトの聖徳太子の海外交易だとしてあるというだけで、どこの倭人が送った国書か実は未だに不明である。
大唐時代(中大兄・鎌足の飛鳥時代後期)
白村江のあと、半島に統一新羅誕生。
唐の干渉を断って倭国に使者を送り、新羅外交が始まる。
突厥・西域・突騎施・契丹などの民族はおおまかな民族ではトルキスタンを中心に、そこへステップロードの諸民族が混入した騎馬遊牧起原の人びとと捉えておけばよかろうか。
突騎施は西突厥の属地域から分立した国家。
吐蕃はチベット史上唯一の独立国家。
中華思想
あくまで朝貢を基盤とし、中国天子に従うものだけに属国管理の役職=代理王の称号を与える考え方で、自らは他所他地域への侵略はせず、外敵からの侵入を防ぐ「専守防衛」思想でできていた。それゆえか歴代紛争、侵略・内乱が絶え間なく起こり、突厥、匈奴、吐蕃、元など、北方・南方民族国家の樹立を許容してしまうことも多かった。中国で長期政権を築けた時代は漢・宋・明程度のもので、あとはもうあらかた、ごたごたしていた4000年間であったと言っても過言ではない。
尊ぶべきはその4000年間に帝国主義に目覚めた時代が中国にはなかったということだが、残念ながら現代、中華人民共和国共産党の方向性は帝国主義的ニオイを醸し出し始めている。しかし世界情勢でかんがみれば、かつての冷戦時代のような東西二極分立時代からすでに変化しており、もっと複雑化してきているうえに、これから他地域を奪い取って世界に覇を唱えるには資源や燃料が枯渇しており、大戦争を起こす可能性は低い。つまりそれはピンポイントによる王手飛車取り戦術の必要性を経済がささやいていることでもあって、もし戦争になるなら静かなダブルスタンダード外交の間隙を縫う、意外な効果的武器が登場してもおましくなくなったという前触れでもある。そうなるとテロ行為となるので、これまでの既存の個別防衛力では意味をなさなくなる可能性が高い。要するに戦争は起きないが、破滅的で卑劣な細菌兵器のばらまき、サイバーテロによる世界経済の奪取といった方向へ、中華思想の根本も切り替わってゆくだろうことを予測させている。当分は、自由主義国家とのせめぎあいを楽しむ時代が続くだろうが。ロシアと手を結ぶことは中国にはないだろうと願う。かつては社会主義と共産主義には歩み寄るすきまはなかった。今は、どちらも主義なき亡者のごとき思想にしばられはじめている。つまり金と征服の夢である。
さて夏休みの問題です。
現代の「東アジア」とは、あなたの認識ではどことどこの国々を指しますか?
参考文献 廣瀬憲雄『古代日本外交史 東部ユーラシアの視点から読み直す』
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