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Channel: 民族学伝承ひろいあげ辞典
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コウケンテツが行く中国・雲南「生薬の里を訪ねて」に倭人の食を見る

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今朝のNHKBS1コウケンテツが行く中国・雲南「生薬の里を訪ねて」は倭人の食生活の参考として非常に示唆に富んでいたように思う。

雲南省の女性たちは「野菜を生で、花椒の実を炒めたドレッシングで食べていた」し「ごはんを湯立て法で作り、そこにトウモロコシの粉をまぜて蒸して食べていた」。

魏志倭人伝には「倭人は野菜を生食する」とあるから、まさに雲南の調理のままである。まさに思惑通りの画像だった。




コメにトウモロコシ粉を混ぜれば、増量できるし、満腹感も増す。日本の戦後に麦をまぜて炊いていたのと合い通じる。また野菜はドクダミやスダンの根っこなどの根菜を使っている。肉は雲南名産の雲南ハム(宣威火腿。浙江省では金華ハムという)だけで、それも主として出汁をとることに主眼が置かれ、もったいないから食べるといった風である。ハムの歴史は唐代~12世紀を遡らないので、当然、野菜主体だった倭族伝来の料理ではなく黄河文明の影響である。

スダンという植物については不明にしてわからない。






今の長江流域は、華北文化人の流入後は、かなり中華化していると思っていたが、少数民族だけでなく普通の家庭でもちゃんと倭族三苗の食生活の痕跡があることを再認識した。やはりうまいものや調理法はそうは簡単には激変しないのだ。むしろあとからきたものはいいところは取り込む傾向があるということである。



しかし・・・

ご先祖の雲南が薬膳・粗食に耐えているのに、「隣の日本ではすっきゃき(すき焼き)食てる」っちゅうのも、明暗なのか、食への感謝の希薄化なのか。なあ、塩爺さん。


あきれまっせ。







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